三男×長男/若頭×次男/弁護士×四男
幻冬舎ルチル文庫 2008年
「盃、いただきました」は、父親と二人暮らしだった高校生の主人公が、父の死によって本当はヤクザの組長の孫だったことが判明、本家の跡取りとして新しい生活を始めるという話だったが、そこには3人の兄がいて・・・。
4人兄弟総ホモ。
BLでは珍しくない設定・・・っていうか、このありえなさがBLの楽しみ。
前作は、突然の事故で父を亡くした四男澪(みお)と弁護士高原の出会いがメインで、兄たちは「こいつらってできてるの?」というところまでで「以下次号につづく」というかんじだった。
今回は「兄弟ホモ福袋」あるいは「兄弟ホモ食べ放題」状態と言うか・・・。
図体のでかい甘えっ子三男令にじわじわと喰われていく、優しい長兄仁。
女王様受けの次男優と「命に代えても一生お守りします」の下僕攻め中岡。
そしてオマケは高原と澪のバカップル編。
時間的には澪が戻ってきた前作より前に戻ってそれそれの事情があきらかになるという、それぞれにオイシイとこ取りである。
なんでヤクザの家に男が3人もいてみんなインテリなのかっていうと、これは「極道もの」ではなくホームドラマだからなのである。
家長である祖父を立て、兄弟仲良く、舎弟たちにも目を配り・・・これは大家族の商売繁盛ものというべきだろう。
こちらから先に読んでも問題ない。