秘書(32)×社長(28)
二見書房 シャレード文庫 2006年
あちこちで「キャー」という悲鳴のような感想が上がっている問題の
去勢小説。
確かに不能男BLや男性不妊BLってジャンルもあるよね。でも自分で自分のものを切断する男って・・・。
BLはあくまで男と男のLOVEだから、取っちゃったら困るんじゃない? Hのシーンが。と思いきや、いやーそういうことってあるの? これが全部根拠のない作者の妄想だとしても書いた勇気?を讃えたい。(これがデビュー作らしいけど、いきなりこんなの書いちゃってあと大丈夫ですか?)
自分で自分のモノを切断するって可能なの? しかも救急車も呼んでないけどよく死なないよね・・・というところでつまずくと読めない話ですが、そこをクリアすると(ま、抗生剤もない時代から去勢ってやってたわけだし)、意外とそんなにキワモノでもない。そのショッキングな行為は話の発端だしね(これが結末だったらBLにはならない)。
私はこの真面目で不幸なヒロインがけっこう好きです。攻も真面目だし。
お互いに相愛なのになかなか気づかない、真面目な人どうしのじれったい恋愛です。
あとがきによると作者としては「サラリーマン、上司と部下、下克上というmy萌えツボをがっつり盛り込んだ」だけらしいですが、つまり身も心もすっかり傷ついたヒロインが描きたかっただけなのね。お騒がせなデビュー作でした(笑)