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愛にふれさせてくれ 夜光花
刑事(26)×ピアノ調律師(26)
 ラヴァーズ文庫 2005年

未読の作家を選ぶ際のタイトル禁止語のひとつが「ケダモノ」で、「ナントカはケダモノ」みたいなタイトルには手を出さないことにしている。
でも人の心のうちのケダモノを描いた話は嫌いではない。

札幌で読んだ本は偶然にもケダモノシリーズ?だった。

「月を抱いた」夜光花
「灼熱を呼べ」夜光花
「愛にふれさせてくれ」夜光花
「最愛」いおかいつき

この中で一番よかったのがこの「愛にふれさせてくれ」ですね。

世界中をぶち壊してもお前だけがいればいい・・・そんなストーカーじみた執着を描いた話が好まれるのは、そんな絶対的情熱を(かっこいい男に)捧げられたい願望でしょうか?

ゆえにどんなに強引でどんなに自分勝手でしつこくても、そのケダモノ性は最終的には肯定的に描かれるのが普通だ。
いおかいつきの「最愛」は、小学校のとき1年だけ兄弟として暮らした義弟と13年後に再会、告白も説明もなくいきなり拉致監禁されてH。
そこから5年の逃亡を経て、またなんの話もなくいきなり事務所で犯られてしまうのだが・・・実はお互いに本当は好きだったのだ、という展開でそのケダモノ的手段はオッケーになる・・・ある意味これがスタンダードなBLの倫理観である。

しかしこの話は、やや潔癖症でPTSD持ちの優しいヒロインが、自分だけを求めて荒れ狂う男をなんとかなだめよう、悪の淵に落ちないように体を張って守ろうとするところが珍しい。

世界をぶっ壊したい、殺したい衝動を心の闇に抱える男、竜治は「合法的に人を殴れるから」という理由でかろうじて刑事になったが、捜査方法が乱暴すぎて停職処分をくらっている。
そこをヤクザの若頭に目を付けられ、恋人の裕也を人質に、刑事をやめてヤクザになるよう脅迫される。

裕也以外のことははどうでもいいと思っている竜治が言うなりになろうとすると、裕也は死ぬ覚悟で止める。

「俺は間違ったことが大嫌いなんだ。
竜治、長く生きることが重要なんじゃない。
お前が俺の好きなお前でいてくれることが重要なんだ」


実は竜治よりずっと男らしいヒロインなんじゃないだろうか。

大胆なラストは賛否両論らしいが、竜治はここで自分の中の暴れるケダモノを殺し、再生することを暗示しているのだと私は思う。

「月を抱いた」「灼熱を呼べ」に見える文体、構成のアマチュアっぽさも、この3冊目でやっと払拭され、この結末はちょっと意外なくらいの上出来だと思います。
| 夜光花 | 00:36 | comments(0) | - |
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