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ダブル・ベッド 吉田ナツ
設計事務所営業×設計士(23)
  ビブロス 2005年

ビブロス倒産・・・ノベル、コミック、雑誌とあんなに点数出してたのにつぶれるとは。
BL部門は黒字だったのに、という話を聞くとせつないね。ハイランドも系列だとは知らなかった。

今日、文教堂溝の口本店に行ってみたら、コミックスもノベルスもまだおいてあって、雑誌b-boy5月号も並んでいた。あわてなくてよかったらしい。

初めて買ったビブロスの本はひちわゆかの「最悪」だった。
それが最初のリーマンもので、かなり衝撃的だったのは昨日のことのようなのに、あれから2年たっているという事実に軽いめまいが。いい加減飽きてもよさそうなものだが・・・ビブロスは最後にいい新人を送り出してくれたようだ。

「面倒のない大人の関係」ばかり重ねて恋愛経験豊富のつもりでいた攻が、純情一途な受と本物の恋に落ちる・・・とこの話を一言で片付ければ、何百冊とBLを読んでる人には、ああそういう話。ちょっとゴーマンでオレ様な攻が天然な受に振り回されてヘタレていく話でしょ、と先読みしたくなるだろう。
ま、そういう読み方もできなくはないんですが。

自分の魅力をよく知っているバイセクで、面倒なことが嫌いな佐伯が、社内恋愛はしない主義をまげて実里に手を出したのは最初は好奇心だった。
これはどうもまずい気がする・・・そんな佐伯の逃げ腰を読むように気を回して重荷になるまいとする実里。

自分は悪くないのに、すぐにすいませんと謝る実里。そんな実里にイライラして当たり、ますます萎縮する実里に自己嫌悪するという悪循環。
気楽な相手とばかり付き合ってきた佐伯は清純派が苦手なのだ。

相手の重荷になるまいと気を回す古風なヒロインは、崎谷はるひがよく書くモチーフだが、崎谷の場合は受視点で、攻は大きな愛情で包んでいるのに言葉が足りなくて行き違う・・・というパターンが多い。

しかし攻視点で書かれるこの話は、内気で人見知りの実里が気を回すのは自分に好かれたいからだと佐伯もわかっている。わかっているのに、何をしても嫌と言わない嫉妬もしない従順な恋人に対する制御できない感情に振り回されてしまう。

恋が人を愚かにする・・・ここでも2人は良識ある大人で、2人の恋を引き裂くような大事件も起きないし大きな障害もない。それでもそんな大人の恋のゆくえがドラマチックなのは、恋愛感情というもののやっかいさを書くのが上手いからだろうと思う。

それからいつも気を回し、佐伯に気に入られるように一生懸命なヒロインの実里。普通はこれが女だったら絶対やだなとか思うんだけど、あまりにもいじらしいのだ。
家庭的に恵まれてなかった美里は、子供の頃、普通の家ってどんなんだろう、お母さんのいる台所ってどんなだろうと考えながらチラシの裏に間取りを書いていた。それで設計士になったのかも、と言う実里に、佐伯は「実里を大切にしたい」と強く思うのだが、読者もここで実里を抱きしめたくなるだろう。

まちがいなく2006年の「最もいじらしい受」部門の最有力候補である。
| 吉田ナツ | 00:18 | comments(0) | - |
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