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はじまりは窓でした 名倉和希
 新書館ディアプラス文庫2009年

窓拭き職人(25)×会社員(35)

たまたま会社の更衣室で、股間を露出しているところを窓拭き清掃員に見られてしまったからといって、わざわざその人間の名前を突き止め、呼び出して「見たことは他言しません」という一筆を取る人なんているだろうか。
だって更衣室なんだし、怪しい行為をしていたわけでもない・・・。

と思ってしまうかどうかが分かれ道だと思いますが、私は、「いるいる、知ってるこういう人」って思い当たることが大いにあって面白かった。

何か一つのことが気になると、それだけでいっぱいになり、他のことが見えなくなってしまう・・・窓の外から下半身を目撃されたことより、そんな一筆をとりに行くほうがよっぽど恥ずかしいだろう・・・というふうには考えない。

商社営業課長の吉岡は、自分にも他人にも厳しく、規律を重んじるために、会社では意地の悪い上司として嫌われている・・・と自分では思っている。
実際は、嫌われているのではなく、あまりにも極端な性格で浮いているのだろうと思う。
でなきゃ、眼鏡を替えただけで人気者にはならないでしょう。

窓拭き職人の白柳(しろやなぎ)は、年上が大好物のゲイなので、飛んで火に入る夏の虫というやつで・・・。

吉岡の「自爆キャラ」と、白柳、通称シロのワンコっぷりが楽しいコメディでした。
| 名倉和希 | 22:27 | comments(1) | - |
恋と告げるまで 名倉和希
 ダリア文庫2009年
商社部長(30)×イラストレーター(24)

「期間限定の恋人」で、最愛の弟をライバルの元同級生に取られちゃったお兄ちゃんの救済作。

政之は老舗商社の社長の息子、つまり御曹司でエリート部長。
政之が、自社のイメージアップ戦略の要に新進気鋭のイラストレーター・鷺沼透を抜擢したことで、二人は出会う。

スクエアな商社の部長さんと、天真爛漫なアーチスト、全く反対のキャラだけど、二人は出会ったときからいい感じで、バイセクの透のリードもあって自然に付き合い始める。

政之が溺愛している異母弟を恋人と勘違いして・・・というお約束の行き違いが起こるものの、取りたてて大波乱というほどではなく、これは甘々カップルの「痴話ゲンカもの」ってやつでしょう。

しかし、前作では「ちょっと変わった兄」というキャラだった政之の、「生真面目な世話好き」という性格がよく出ていて、その相手に甘え上手なカワイイ系を持ってきたところがよかった。

弟の由耶は、自分が甘やかされるより「ダンナに尽くしたいタイプ」だったから、高村みたいな男に走ったのね。本作では、すでに高村が敷かれてるかんじですが。

透は24歳の社会人としては、子供のように淋しがり屋の甘えん坊だけど、才能あるアーチストだからそれでいいのだ。政之も、同性との熱愛が部下にバレバレでも頓着しない御曹司らしい鷹揚さがあって、お似合いの二人。
言ってみれば、将来の社長であるエリートが、美人女優と結婚するようなかんじ? 

ひたすら甘くて甘〜いラブストーリーにいい仕事をしてくれるね、名倉さんって。
| 名倉和希 | 11:03 | comments(0) | - |
ラブ・トライアングル 名倉和希
 リンクスロマンス2008年

探偵(40)×高校生(16)×理髪師(28)

一言で言うと・・・ガチで3P。
経過として、あるいは余興的に、あるいはヒロインの危機一髪として・・・というんじゃなくて、結末としての3Pというのは、私としては珍しい。

しかも攻めが父と息子の親子ドンブリで、息子は高校生と、いろいろ問題ありすぎなんだけど・・・なんだろう?この能天気さは。

孝司は引退した叔父夫婦の店のあとを継いだ、商店街の床屋である。
やくざになった従兄弟が街に戻ってきて、自分の継ぐはずだった店を返せと恐喝され、向かいの探偵兼便利屋の槇父子が助ける。

真面目な仕事ぶりで、みんなに愛されている商店街の美人床屋の危機を、ご近所の探偵とその息子が一生懸命、ガードする。そこはなかなか「いい話」なのだ。結局、ヤクザの親分と手打ちに持って行ってくれる槇の手腕も見事だし。

父か息子かどちらかに決まるのかと思ったら、孝司があまりにも鈍くて、うかうかしているうちに父と子の共有になってしまったという・・・これはこれでアリかも。
孝司が気持ちよければ、それでいいんじゃないの?と思ってしまった。

3Pは好物でもNGでもないんですが、男女間のような背徳感もない代わりに特別に萌えるわけでもない・・・しょせん雄同士だから、3人でも4人でも別に生殖に関係ないしね・・・というか、人数が増えるほど、スポーツ観戦的な気分になるという自分を発見。
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| 名倉和希 | 15:12 | comments(0) | - |
恋愛記憶証明 名倉和希
 リンクスロマンス2009年

恋人に自分の本気を証明するために、催眠療法で5年分の記憶を消して3人の候補者と同居し、1か月の間に誰が本当の恋人かを当てる・・・つまり、記憶をなくしてももう一度同じ人に恋することで自分の気持ちを証明したいという話。

催眠療法で5年分の記憶を消す? 
ぴったり1か月後に自動的に記憶が戻る?
そのために3人の社会人が同居する?

突っ込みどころはおいといて。

有紀彦は大きな邸宅に執事・運転手・料理人・庭師その他使用人にかしずかれている茅島氏級の御曹司で、眠りから覚めると、20歳の学生に戻った自分の前に、
(1)高校の先輩
(2)大学の恩師
(3)父の会社の社員
が並んでいて、さあ誰がきみの恋人かな?と3人に日替わりで口説かれる、という豪華シュチエーションを楽しむ話なのだ。

真犯人(本当の恋人)は、読者にはわりと最初のほうで割れている。
本当の恋人が誰だかわからないという状態で口説かれる苦しみ、そしてこの3人以外の男に惹かれてしまう苦しみ・・・苦しんでいるんだけど、自分で設定したことだからさ。

甘い苦しみに悶えるヒロインに酔う・・・ここが萌えどころですね。

最近、リアルな職業物なのに些細な難につまづいて読了できなかった作品があるのだが、こんなに現実離れした設定なのに、しかも真犯人は見えているのに最後まで持っていかれるのはどうしたこと?

恋のためならまわりにどんな迷惑をかけても気にしない箱入りおぼっちゃまと、それを止めないどころか手を貸している恋人(○○なら途中でストップかけろよ)・・・BL史上、最も人騒がせなカップルと認定しよう。

2冊読んだところで、名倉和希は、BLでしか描けない、BL的世界を創生できる、いわば遠野春日タイプの作家と思えるのですが、どでしょうか。
| 名倉和希 | 11:19 | comments(0) | - |
期間限定の恋人 名倉和希
 ダリア文庫2007年

上司(30)×新入社員(23)

意外と食わず嫌い王な私、名倉和希を読んだことがないと言ったら、おっとそれはいかんよとCさんが名倉和希セットを貸与してくれた。

大手商社の新入社員・由耶(ゆうや)は、上司の高村に憧れ恋している。
高村がじきに北京支店に転勤になることを知り焦った由耶は、酔った勢いで告白、転勤までの「期間限定の恋人」にしてもらう。

七つも年上で社内一の出世頭である高村を、由耶は盲目的ともいえる一途さで、ひたすら想っている。わずかでも機嫌を損ねたくない。こうして会ってくれるだけでも幸せだ。

女だったら「ウザい」の一言の健気受けというやつだが、実は由耶は社長の隠し子で、同じ社内にいる御曹司の藤代の異母弟という隠し玉がある。

由耶は天然というか前しか見てないというか、異母兄の藤代が今日は懐石、来週は創作イタリアンの店でお食事と、女の子をデートに誘うようにベッタベタに構うのも、「お兄ちゃん大好き」だから喜んでついていく。
それが誤解を招き、高村から(ベッドで)ヒドイ扱いを受けてるのにわかってない・・・。

後半は高村が産業スパイの疑いをかけられ、その疑いを晴らすために由耶が会社を休んで行方不明の派遣社員を捜索するというハイパーな展開になる。

健気な受けが攻めに誤解されてかわいそうな目にあう→それでも一途に尽くす→攻めの危機を助ける→誤解が解けて激甘ハッピーエンドというチャート通りのBLなのだが・・・すっかり乗せられました。

話の運びがうまいのと、キャラに嫌みがないのがいい。
由耶は健気だけど行動力があって潔いし、父親が外で作った子供である由耶を「たった一人の弟」として可愛がる藤代も、結局弟の幸せのために手をさしのべる「いい奴」だ。
高村が30歳にしてすっかりオヤジなのは相対的なもので仕方ないとは思うけど・・・。

しかしこの会社、社員(男同士)が外で食事をしているところを目撃されただけで、翌日には「あの2人恋人?」というウワサ話が全社を駆け巡る。
なんて楽しい会社なんだ!(商社ってそういうもの??)
| 名倉和希 | 22:38 | comments(0) | - |
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