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恋愛小説・十年後 鷺沼やすな
2008年10月Jガーデン

100年に一度の世界不況と言われつつも、とりあえず年越しの煮しめの下ごしらえなんかしている年の瀬、この瞬間にも中東では空爆という名の戦争で命を奪われている人がいるという2008年も残すところあとわずかとなりました。

今年最後の更新は、今年も新刊が出なかった鷺沼やすなについてです。
専制君主のロマンス」が出てからはや3年・・・いや、まだ3年と言うべきでしょう。

今年はBL同人誌の即売会、Jガーデンに参加したこと、それが私にとってはBL歴4年目にして大きな進化?だったんですが、みなさんがこういうイベントに足を運ぶ理由がやっとわかりました。

同人誌を買うと作家さんの近況や、SSが載っているペーパーがもらえたりするんですが、「コピー本」って何ですか? 思わず先輩に聞いてしまいました。
その答えは同人誌にするほど長くなく、ペーパーというほど短くもない有料のペーパー・・・というところでしょうか。

鷺沼さんの同人誌は通販でずっと追っていたんですが、秋のJガーデンでは「恋愛小説・十年後」のコピー本を手に入れました。書き下ろしですよ! 書き下ろし!
それも処女作「恋愛小説」「続・恋愛小説」の十年後の話だというのも、衝撃でした。
なにしろ93年と94年に出た話の続きです・・・なんという長期戦。
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| 鷺沼やすな | 15:45 | comments(0) | - |
「恋愛小説」「続・恋愛小説」 鷺沼やすな
大学生(21)×バーテンダー(21)
桜桃書房 1993,1994

まだ全部じゃないんだけど、鷺沼やすなの作品を処女作から最新作、同人誌まで読んで気づいたこと。
ヾ袷瓦憤役が出てこない
⊃祐崚にヤなやつも出てこない
ヒロインの危機一髪がない

絵に描いたようなヒールが出てきて、ヒロインの危機一髪を王子様が助けに来る話も大好きなんだけど、この人の小説の面白さはそういうところではない。

鷺沼さんって天然で上手いんだよね、たぶん。
というのは、書くことに苦労も努力もしてないという意味ではなく、余分な力が入ってないという意味で。
この人のHPに掲載されている、私にはわからないゲーム系?のパロや同人誌を読んでみても、やっぱり上手いのよ、どれも。
必要以上に上手いっていうか。
そこに「私はBLしか書けない作家じゃないのよー」「BLらしからぬ文章で大向こうをうならせたい」みたいな、(上手い人に見え隠れする)無駄な気負いも感じられない。
なんかもったいないような気もするけど、きっとそれは余計なお世話というものだろう。

そんな鷺沼やすなの処女作は、これ以上になくストレートに「恋愛小説」。

大学生の中垣は、街で高校時代1年だけ同じクラスだった月館と再会し、怪我をして行くあてがないという月館を自分のアパートに拾って帰る。
高校中退後、髪を長く伸ばしバーテンダーをしている美貌の男は、「自分はゲイだけどストレートは対象外だから安心してくれ」と宣言して、中垣を動揺させる。
・・・と、あらすじを説明すると、よくあるBL的同級生再会ものみたいだけど、ぜんぜん違うんだなこれが。

1993年当時、ボーイズラブという言葉がどの程度定着していたのか知らないけど、B6判ハード上製本という仕様のこのシリーズ(エクリプスノベルス)のコンセプトは、今の新書版ペーパーバックスのBLノベルスとはちょっと違うような気がする。
少なくともHしてハッピーエンドという作りにはなってない。

過去のトラウマから「年上の女」にしか興味を持てない中垣は、美しい同性の月館に自分が惹かれているということをなかなか認めることができない。
月館も、今のBLの受けにありがちな「流されやすさ」が全くなくて、簡単に口説き口説かれという展開にならず、もどかしいほど想いだけが静かに積み重なっていく。
キス以上の身体的接触は

その後、彼らはブレーカーを上げ、再び明かりを消して青春の過ちのやり直しをはかった

という表現にとどまる品のよさ。

いろいろ複雑な事情があるんだけど、簡単に言ってしまえば「なんで自分はこいつのことが気になるんだろう」ということが「好き」ということだとやっと理解したら、こんどは「あいつがオレのことをどう思っているのかわからない」でグルグルと思い悩んでいる話で2冊、ということになると思う。
ボーイズラブだと思って読むとちょっと辛いかもしれないが、これはまさしく「恋愛小説」なんである。

この処女作の潔癖さにくらべたら、現在の作品はずいぶんBLのお約束に寄っているんだなということがわかるけど、悪者も危機一髪もなく、ドラマはすべて主人公の内側に起こる、というスタイルは貫かれていると思う。
| 鷺沼やすな | 00:06 | comments(0) | trackbacks(0) |
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