CALENDAR
S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< December 2017 >>
SPONSORED LINKS
ARCHIVES
CATEGORIES
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
amazonで検索
現在時刻
amazon.co.jp
MOBILE
qrcode
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
溺れる人魚 いつき朔夜

鍼灸師×大学生

いつき朔夜の新刊は、遊び人の悪い男がオボコなヒロインにメロメロになる話+足の悪いヒロインという、私の大好物2種いっしょ盛りという欲張りコースだった。

水泳部の特待生である眞生(まき)は、原因不明の足の痛みのため休部して、スイミングクラブで講師のアルバイトをしている。

そんな眞生に目をつけたのが、高級住宅地に治療院を構える鍼灸師の桂(かつら)。
言葉巧みに足の治療を持ちかけて、新しい恋のゲームを楽しむつもりが・・・。

眞生は特別な美貌の持ち主と描かれているわけではないけれど、鍛え抜かれた美しい肉体に選ばれた本物のアスリートだけが持つ高潔な精神を秘めている。

それが登場シーンでは子供やオバさん相手のスイミングクラブのバイト講師として床掃除をしているという、まさに「陸に上がった人魚姫」で、話が進むにつれて次第にその本来の美しい姿を現していく・・・という展開がうまい。

この話、カマロに乗って登場する好色な鍼灸師、桂を読者が許せるかどうかが好き嫌いの分かれ目かと。

片想いの若いボクサーを手に入れるために拉致監禁・暴行した「ドク×ボク」のドクター加藤の場合は、どうしても徹を手に入れたいという切羽詰った情熱のなせる犯罪だったが、桂はそこまで純粋ではない。

診療室で治療にかこつけてセクハラに及ぶ桂の行為は、犯罪スレスレ(いや犯罪か?)、獲物を落とすための嘘八百は習い性というモラルの低さは、攻めキャラ設定としてはかなりのギリギリ勝負。

鍼灸師として腕が良いこと。
古式泳法の使い手であること。

攻めキャラとしてのアドバンテージはせいぜいのくらい?
自信満々の攻略がことごとく裏目に出るところが、笑えるけど。

恋にはオクテで騙されやすくても、プライド高い眞生は、桂の卑怯な仕打ちに強烈な拒絶をくらわす。

ま、許さないでしょうね・・・普通は。
でもどこかで許さないとBLにならないわけで・・・。
続きを読む >>
| いつき朔夜 | 18:34 | comments(1) | - |
スケルトン・ハート いつき朔夜
 新書館ディアプラス文庫2010年

大学助教授(32)×大学職員(23)

ご無沙汰でした!

実家の引越し&仕事の年度末繁忙期で、1か月も更新が止まってた!
気が付いたら新学期、気持ちも新たに再開したいと思います。

書こうと思っていたことはあるんですけど・・・あれ? 記憶がぷっつりと・・・とりあえず、3週間くらい下書きトレイに放置されていたものから解放します。

工学部助教授の知晶は、妻子ある教授とセフレ関係にありながら、大学付属工場の実習助手・荒牧に心惹かれていた。(出版社あらすじより)

おおっ!?
いつき朔夜の新刊はやけに王道BLじゃないか、と不安半分期待半分で読み始めたが、BLらしい入れ物に、やはり作者らしい人間がていねいに描かれたラブロマンスだった。

よくある設定なんだけど、微妙に違う。
千晶(ちあき)と妻子ある教授・久能(くのう)の不倫関係は、教授に寵愛されているわけでも、弱みを握られているわけでもなく、EDの久能に同情してなんとなく始まってなんとなく続いているというもの。
そして、ヒロインである千晶は久能に対しては「攻め」なのだ。

荒牧(あらまき)もまた、いわゆる年下ワンコ攻め(実際、文中何度も大型犬にたとえられている)なんだけど、珍しいくらいの純情というか、クソ真面目で、年上の千晶を崇拝するように愛している。

八方美人的傾向のある千晶が、久能が妻とよりを戻したことで関係が切れそう・・・というタイミングで、長年片思いだった荒牧に迫られて舞い上がり、対処を間違えてしまった・・・でもお互い本当の気持ちをぶつけあってめでたしめでたし・・・という話なんだけど、細工が細かいせいで、単純に終わらない。

特筆すべきは、エロ度数が大幅に増量。
いつきさんて、こんなに書く人だったっけ?
それなりに書いてたと思うけど、特に印象にない・・・つまりほかの部分に比べて平凡だったということかも。

いつき朔夜って上手い小説書くけれど、「萌えツボ」にハマるってタイプじゃないなーと思ってたけど、今回はそこんところが撤回です。

「玩具」ってのもありますがそこじゃなくて、私はこのどっちかっていうとガテン系の攻めが実は童○で、ヒロインに指導されながら任務を遂行する・・・っていうのがツボでした。

大学の工学部というのが珍しいといえば珍しい舞台だけど、それほど特殊な仕掛けはなく、王道設定の中で実力を発揮する・・・エロも大サービス、この人はいい意味でBL作家らしくなってきたなと思います。
| いつき朔夜 | 16:04 | comments(0) | - |
初心者マークの恋だから いつき朔夜
 ディアプラス文庫2009年

教師(34)×教師(23)

ドイツの王子様ものに続くいつき朔夜の新刊は、恋にオクテな新米教師が、年上の同業者に恋をしてジタバタするコメディタッチの話。

新米教師の謙吉(けんきち)は、たまたま知り合った他校の教師、達川(たつかわ)に口説かれてホテルについて行くが、土壇場で怖気づいて、達川がシャワーを浴びている間に逃げてしまう。

出会ったその日とはいえ、行きずりの相手ではない。お互いの身分も名前も明かし、酒を飲んで意気投合した上での大人の行為だったのだが・・・。

ただ単に初めての経験に怯えて・・・という女の子的な理由だけじゃなく、男の子の重大なコンプレックスが原因になっているところがミソ。同性が相手だからこその理由である。
このコンプレックスは、イザ初体験のときに達川をして「見せてごらん」とスケベ全開モードにさせる効果を発揮している。

いつきさんが上手いなと思うのは、受けの性格を単純に臆病な乙女とするのではなく、人の嫌がることも引き受けてしまう「お人よし」の性格と、いい男に誘われて舞い上がっているのに恥をかくのが怖くて逃げてしまう見栄っ張りなところが裏表になっているとするところである。

社会人1年生と10年選手というのもいい組み合わせだ。
10年目だってまだ若僧だけど、昨日まで学生だった新人から見れば余裕の大人に見える。

まだ生徒と年齢の近い謙吉にとって、達川はあこがれのスーパー教師であり、さらに恋愛もデビュー前の謙吉には、百戦錬磨の恋のエキスパートに見える。

表題作も書き下ろしの「ライバル同士の恋だから」も謙吉視点なので、達川は終始「余裕の大人」に描かれているのだが、読者目線でみてどうだろうか。達川ってほんとにそんなに「できる男」かなと疑惑がわく。
自分ではスマートに口説いたつもりで、詰めが甘いから逃げられてるし。

自信たっぷりのキザな態度に下心バリバリ、スケベ心見え見え、肝心なところでハズす奴・・・実はそういう男なんじゃないかと。
そのあたり、きっと彼の教え子の女子高生はちゃんと見抜いてると思うな。あんなあだ名をつけるあたり・・・。

エロは短い。
短いのはいいんだけど、あまりにもギリギリ最後に「本番」を持ってきたために余韻がない。
作者はこれまで続編とかシリーズとか書いていないが、これは続編があってもいいんじゃないかと。
下心満載のかっこ悪〜い攻め視点があれば、本作もより面白くなるかと思います。


| いつき朔夜 | 17:50 | comments(0) | - |
征服者は貴公子に跪く いつき朔夜

ディアプラス文庫2009年

ホテル経営者(30)×貴族(24)

榎田尤利の『ビューティフル・プア』が出たとき、いつきさんも雑誌で似たような設定の話を書いていると教えてくれた人がいて、本が出るのを楽しみにしていた。

ドイツの侯爵の末裔、パウルは代々続くその居城を親族の事業の失敗で手放すことになり、日本のホテル経営者・牟田(むた)に売却する。
ところが牟田は、メルヘンが売り物のお城ホテルには本物の王子様が必要・・・とパウルが城に住み続けることを求める。

「私はこの城をあなたも込みで買ったのですよ」

と意地悪く言う男前の日本人。

BLを読みすぎてる読者は、ここでこの攻めは最初から王子様狙い?とか思ってしまうのだが・・・そういう話ではない(彼にはお城に王子様が必要な理由がほかにある)。

ドイツ人と日本人、お互いの文化の違いを乗り越えて相互に理解していく・・・どっちかがどっちかに一方的に執着してというのではなく、お互いに一つずつ垣根を越え理解を深めていくうちにLOVEが生まれる、というリアルな恋愛の流れは(剛しいら以外では)BLではわりと珍しいのだ。

タイに行ったこともないのにそれらしく書ける作者なので、住んでいたことがあるというドイツの話がリアルなのにはもう驚かないが、こういう正攻法のラブストーリーをドイツ人視点で描けるところがさすがだなと思う。

ドイツ人でも日本人でも愛し合う二人の気持ちは同じ・・・なんだけど、パウルは真面目なクリスチャンなので、二人の関係がついに一線を越えるとき、牟田は変な気を使って、パウルが「神様に言い訳できるやり方」を考える。
それこそ信仰を持たない日本人的な発想で、パウルを無駄に混乱させてしまう。

パウルが信仰と恋愛にどうやって折り合いをつけるか、そしてそういうことには無頓着な牟田の態度、というのが二人の間の最後の障壁だった。

てっきり現代ものだと思って読んだので、この城が3億ってちょっと安くない?とか、婚約者がいるのに24歳でバージンってずいぶん潔癖な王子様だな・・・と思ったのだが、よく読んだら時代設定は1980年代なのだった。
どうりで携帯電話が出てこない。
ジャパンマネーがヨーロッパの城を買いあさっていた時代の話なのね。

危機に陥ったお城のお姫様を異国の騎士が救い出し忠誠を誓う、というロマンチック&メルヘンな舞台設定だけど、シュヴァルツヴァルト(黒い森)の自然を守護する誇り高き領主の末裔が、よきパートナーを得るという物語でもある。

しかし相変わらずタイトルがいまひとつ・・・惜しい。
| いつき朔夜 | 21:48 | comments(0) | - |
ウミノツキ いつき朔夜
大学生(21)×留学生(19)
 新書館ディアプラス文庫 2008年

J庭の戦利品を読みあさっていてあやうくいつき朔夜の新刊を買い忘れるところだった。

商船大学の学生がイベントの手伝いで故郷に帰り、タイから来た美しい留学生と出会う・・・。

またやられた・・・。
今回は最後にあとがきを読んだんだけど、作者は「タイには一度も行ったことがない」という。
書き下ろしで2人でタイに帰省する話があるのだが、てっきりタイに詳しいからタイ人という設定にしたのかと・・・またやられたよ・・・。

つまりこの人はおそらく競馬関係の人でも、ゲーム業界の人でも、パチンコ業界の関係者でもない・・・前作の小倉弁BLは地元のアドバンテージを生かしたが、それはこの人にしてはちょっとズルしたなという気もしたんだけど・・・そうではなかった。

今回の「元寇襲来の際、敵軍を朝鮮半島まで追い詰めた水軍の手漕ぎ舟を再現する実験航海プロジェクト」という壮大な設定は、地元の話題に着想を得たということだが、そういう足元のネタを拾えるかどうかということですよね。
どこに住んでいてもネタはある、それを想像力と、おそらく緻密な調査で、毎回自分の一番得意なネタを披露しているかのように書く・・・5作目ということもありますが、おそるべしいつき朔夜、まだ底が見えない人です。

なにしろこれまでの5冊、全く違うジャンル、違うタイプの話でしかもハズレがない。
年に2冊というペースは相当スローだけど、それだけの時間がかかってると思います。
続きを読む >>
| いつき朔夜 | 22:56 | comments(0) | - |
| 1/2PAGES | >>