アイスノベルズ2003年
会社員(29)×花屋店員(21)
Hさんからお借りしている「うえだ真由」同人誌セットを着々と読破中ですが、商業誌が1冊残っていた。
これが・・・遊び慣れた傲慢男が、純情で垢抜けないヒロインをつまみ食いしようとして落とし穴にはまる・・・私の大好物でした。
うえだ真由のヒロインは、清純派あるいは不幸な境遇にもめげずがんばるケナゲ派が多い。そこが好きなところです。
化学工業メーカーで出世ナンバーワンのやり手営業マン倉田は、仕事のできない奴がバカに見えてしょうがない自信満々の29歳。
しかもバイ・・・連れて歩くには女性が好ましいが、セックスに限れば男が好き。
女性は「こなれたタイプ」を選ぶが、男は初心な相手を自分に惚れさせて、自分好みに育てて遊び、飽きたらポイ捨て。
・・・最低ですね。女から見ても男から見ても最低な奴。
こんな奴は思い切り痛い目に遭うはず・・・どんな痛い目が待っているのかとワクワクしながら(!)読むのが楽しい。
ま、頭がよくて何でも思い通りにこなしてきて、弱いものを踏み台にしてきた人間は、遅かれ早かれいつかは誰かにハメられるわけです。
高倉が通勤電車で見初めて口説いたヒロインの晶は、会社の近くの花屋の店員で、恋愛経験なしの清純派。
地方から上京して花屋に就職した高卒の晶を見下していた高倉は、仕事に失敗した情けない姿を晶にだけは見せたくないと逃げを打つが、花が好きで、花屋の仕事に生きがいを持っている晶は、そんな高倉に「元気出して」というまっすぐな言葉を与える。
二股かけられていたことも、見せかけの優しさも実は気がついていたけど、それでも「好きです」という晶の誠実な告白に、倉田はついに自分にないものを晶が持っていることに気がつく。
続編は、大阪支社に左遷になった倉田と晶の遠距離恋愛。
それでもなんとか仕事で挽回していい格好を見せたくて焦る倉田の前に、晶にあからさまな粉をかける当て馬・高畑の登場。
同人誌番外編では、この高畑が主人公になっている。
しかし、うえだ真由は同人オリジナルでも化学系メーカーのリーマンの話がありましたが、ケミカル系にやけに詳しい。そっち系の職業経験があるのかな?